ロシュフォールの恋人たち

fabzweb2004-11-04

ロシュフォールの恋人たち('66/fr) Les Demoiselles De Rochefort


1950〜60年代頃の英米/イタリア映画が〜“ヴィヴィッドな色使い”だとしたら、
フランス作品は〜さながら“パステル・カラー”という印象でしょうか。
そのフランス映画の代表格としてのオススメを数本挙げるとしたら、
絶対ハズせないのが〜この美女カトリーヌ・ドヌーヴ主演の大傑作ミュージカル作品。


ジャク・ドゥミ監督と音楽のミシェル・ルグラン(才人!)による、
港町ロシュフォールを舞台とした〜様々なロマンスと人間模様を織り込んだ構成が見事!
このコンビの前作にあたる〜物悲しい『シェルブールの雨傘』(これもカトリーヌ主演)も
名作ですが、 個人的には明るいこの『ロシュフォール』の方をまず何よりお薦め♪
映画全体がカラフルで〜可愛さと憂いの対比も見事。そして何より音楽が名曲目白押し!
天才肌音楽作家ミシェル・ルグランの最高傑作と言ってもいいと思います。


主演格はフランスを代表する女優カトリーヌ・ドヌーヴと、
彼女の実姉フランソワーズ・ドルレアック
そして更になんと〜、『雨に唄えば』のジーン・ケリーもゲスト出演!
ちゃんとリスペクトしてる心意気も粋じゃないですか〜♪


ミュージカルと言えば絶対にハリウッドが本家というのは間違いないんですが、
フランス映画deミュージカルという事で独特な作品となっています。
踊りは本家よりだいぶラフですけど〜映画全体の構成等クオリティは相当のもの。
そしてこの映画が作られた'66年といえば、アメリカではミュージカルは既に完全下火。
アメリカが失った「アメリカン・ドリーム」をフランスで作るというエスプリ…。
個人的には〜心意気とかセンスの面でも、色々考えさせられる部分も多いです。


また一方で、一般的フランス映画のイメージとも少し違ってる〜という面も新鮮かも。
全ての脇キャラの魅力性を生かした作りは…一種「舞台的」とも言えますし、
そういう意味ではフェリーニ的な要素もあるし、『アメリ』好きにもいいハズ。
フランス映画って何も〜
頭かかえて「ジュテーム」って言ってるのばかりじゃないんですよん!(笑)


判りやすくて構成が見事だから、
ビギナーから映画通まで〜しあわせな気分で見終われる名作だと思いマス。
1人で見ても〜大勢でも、
シリアスに見ても〜ツッコミながらでも、
いろんな視点で何度でも楽しめる映画だと思います。


そして、「恋愛すること」じゃなく、「愛について」…、
少し考えるいい機会になるかも知れません♪(いろんな意味で)




この映画にまつわる様々なエピソードはあるんですが〜、
まず、付加価値抜きでとにかく見てほしい!〜そんな映画です。


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