◆ザ・コレクターズ:Album Guide(叩き台Base編) -7th/8th

fabzweb2005-02-19





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◆7th『CANDYMAN』('94)

◇ポピュラー度 ★★★★★
◆MANIA度 ★★★☆
◇LOVE度  ★★★★★
◆BEAT度  ★★★☆
◇My オススメ度 ★★★★☆




(COCP-50806)=新紙ジャケット/Bonus Track付再発盤



前作の好調持続し明るく骨太のまま初期Cult性を漂わした曲が新鮮。王道&High Quality!「Moon Love Child」収録!




出世作「世界を止めて」『UFO CLAV』に続く本作は、前作の骨太さを持続しつつ〜よりポップさを打ち出した作品であり、キャッチーな名シングル「MOON LOVE CHILD」の成功もあり、拡がったファン層に大いにアピールする作品となった。
全体にどことなく70年代のムード漂う作品であり、バンドの好調さと加藤ひさしのロマンチシズムが溢れている印象が強い。
明解で明るめの作品がアルバムをリードしており、ハードさは控えめであるが、初期Baidis時代の作品に通じるカルトな名ソングライターぶりが光る「ザ・バラッド・オブ・ロンサム・ジョージ」「雨のうた」などマニアには堪らない名曲も飛び出してくるのが嬉しい。『UFO CLAV』がサウンド・メイキングに凝った作品だとすれば、この『CANDYMAN』は〜メロディとロマン溢れる歌詞が主役と言えるアルバムであろう。
ヒット作の次作というのは難しいものであろうが、本作におけるコレクターズのポップな佇まいは〜「世界を止めて」『UFO CLAV』で拡がったファン層をしっかり掴むのに見事成功したと言えよう。しかしそれは〜いわゆる“邦楽ロック風”になるのでは無く、変わらぬバタ臭さを保ちながら“親しみやすいメロディを強化”させた印象が強い。そしてそれが出来る余裕の有る/無しが〜残るバンド/消えるバンドの境目なのかも知れない。


冒頭のタイトル曲「キャンディマン」からして通常の邦楽には有り得ないサビでスタートしている。本来ポップ・パンク調とも言えそうな曲調ではあるが〜あくまでメジャー感覚で仕上げているのが面白い。どことなくスペイシーとすら言えよう。殆ど完コピ調のBeat Crusaders[カヴァー]もある。
「MOON LOVE CHILD」はメンバーいわく“ダン・ヒル調”の作品とのこと。これは'70年代に活躍したカナダ出身のシンガーソングライターのイメージという事か?切なさとメランコリー、そしてロマンを詰め込んだ〜“見本のようなヒット・ナンバー”だ。「世界を止めて」に続いてちゃんとこうしたキャッチーなシングル曲を出せるのがコレクターズの強みだろう。また、「恋をしようよ」はその「世界を止めて」の続編とも言うべきメロディアスな作品で、本作収録作品の中でも〜特に女性ファンに人気の高い〜普遍的な輝きを保つラヴ・ソングだ。


これらの作品もそうなのだが、このアルバムは全体に“'70年代の匂い”が濃厚に漂っている。更に言うなら…特にポール・マッカートニー/ウイングスっぽい印象が強いのだ。具体的にどの曲がどれという事では無く、明るい曲も渋めの曲も〜ポール作品に近い温度を感じる。初期作品が60年代的、『UFO CLAV』が70年代初頭ロック変革期とすれば、この『CANDYMAN』は70年代中期ロック芳醇期とでも言おうか…。そんな意味でも、“邦楽ロックシーンに放つ洋楽ポップスの香り”が魅力のアルバムである。
「真夜中の太陽」のヴィンテージな風格、「プリティ・ガール」の他愛なく〜しかしどこまでもきらめく眩しさ、「愛ゆえに」の三連ロッカ・バラードぶり、「ハッピー!ハッピーバースディ パーティーの骨太でルーズなパーティ・ロック(これはストーンズJ・ガイルズ・バンドっぽくもある)、そして「雨のうた」の繊細なストーリーテラーぶりと痛みを描写した見事なメロディライン…など。
きっとウイングス・ファンが気に入りそう、と思えるような〜“ポップス・アルバム”としての質の高さがここにはある。ある意味、“邦楽ロックシーンに放つ洋楽ポップスの香り”という趣の作品なのだ。


そんなこのアルバムの“ハイ・クオリティ”ぶりの極めつけと言える名曲が…「ザ・バラッド・オブ・ロンサム・ジョージ」だ。これは僕の“個人的コレクターズ・ベスト・トラック”に挙げてもいいほどの〜奇跡のようなナンバー。この1曲があるから、僕は彼らを邦楽一支持していると言っても過言では無い見事なソングライティング+演奏の作品だ。


(以降、加筆準備中です。)


“'70年代の匂いとロンサム・ジョージ”
Beat CrusadersビークルがTitle曲カヴァー”
“コレクターズの ひと夏”
“揺れるひまわりが さよならを告げる”
コード譜掲載の強さ”
ポール・マッカートニー/ウイングス”
“邦楽ロックシーンに放つ洋楽ポップスの香り”
“…横切るたびに 君の姿探してしまうよ”




「Summer of Love」
明治通りをよこぎって」

ASIN:B00023GSWY/ASIN:B00005ELZX


◆8th『Free』('95)    

◇ポピュラー度 ★★★★☆
◆MANIA度 ★★★
◇LOVE度  ★★★☆
◆BEAT度  ★★★☆
◇My オススメ度 ★★★☆




(COCP-50807)=新紙ジャケット/Bonus Track付再発盤



余裕の風格も漂うロンドン・レコーディング作品。

必聴の名曲「Good-bye」「マイアミ ビーチ」収録。




『UFO CLAV』『CANDYMAN』と続けてヒット作を送りだした吉田仁プロデュースの3部作の締めは初のロンドン・レコーディング作品。このアルバムは『UFO CLAV』の腰の座り具合と『CANDYMAN』のポップさの中間ライン辺りに着地した印象があり、バンドのダイナミズムが前面に出た作品と言えるだろう。それでいて落ち着いた印象も漂うのは〜相変わらず骨太い音創りを完全にモノにした現れかも知れない。メロディは凝り具合よりシンプルに一般化を念頭に作られた趣が強く、歌詞はロマンと共に“男気”や“男の優しさ”を感じさせるものがあり、コレクターズ・フォロワーと言えるピロウズミスチルを好む人に〜よりアピールするものかも知れない。
『UFO CLAV』のところでも触れたが、本作も〜ロンドン・レコーディング作でありながら…“ブリティッシュ・ロックへの憧れ”よりも“当時の英国ロック・バンドのひとつ”という様な趣であり、特に本作は〜日本用のアルバムを作ってみたかのごとくの余裕ぶりと判り易さが全体に溢れている。


このアルバム『FREE』で特筆しておくべき点は、まず何より〜くるりの感情移入たっぷりのカヴァーも印象的だった名シングル「Good-bye」と、男気ロック・ファンに絶大な人気を誇る“ラブ抜きロマン名曲”「マイアミビーチ」が収録されているところだろう。この2曲は共にエヴァーグリーンの風格を漂わせており、タイプは違えど〜この時期の余裕あふれるコレクターズ故に成し得た名作に仕上がっている。


(以降、加筆準備中です。)


「Dreamin'」
「Good-bye」
「マイアミ ビーチ」
「ベイビー ハリケーン
「ファニー・ストレンジ・タウン」
「フリーダム チルドレン」
「スイート・シンディ」


(加筆準備中です。)

奥田民生
ミスチルMr.Children

◎コメント(再発盤帯より):
 岸田繁くるり
『青春の一枚でもあり、自分の血にもなっている一枚です。とんがってるコレクターズが、少しだけ見せるやさしさがこのアルバムにつまっています。』




                               *なるほどね〜と、思ったら… (こちら投票♪)
1st『僕はコレクター』 2nd『虹色サーカス団』 3rd『僕を苦悩させるさまざまな怪物たち』
4th『Picturesque Collector Land』 5th『Collector Number 5』 6th『UFO CLUV』
7th『CANDYMAN』 8th『Free』 9th『MIGHTY BLOW』 10th『HERE TODAY』
11th『BEAT SYMPHONIC』 12th『SUPERSONIC SUNRISE』 13th『GLITTER TUNE』
14th『夜明けと未来と未来のカタチ』 新譜 『Greatest Tracks』+ 15th『Biff Bang Pow』
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