◆カエターノ・ヴェローゾとマルコス・ヴァーリ

fabzweb2005-02-14



カエターノ・ヴェローゾCAETANO VELOSOの来日公演が決定
http://www.bounce.com/news/daily.php/4968/headlineclick
ブラジル系ミュージシャンの名前というのは、
聞き慣れない響きのものが多いので初めの頃は覚えにくいものですが〜、
しばらく触れているあいだに何人かの重要なミュージシャンが判ってきます。
“オシャレ”や“雰囲気物”にむず痒い反応を示す僕に〜ソレ系ブラジル物は興味ありませんが、
何人かの名ソングライターや芯のあるアーティストは徐々に判って来ました。
そんな中の一人、カエターノ・ヴェローゾは〜
ジルベルト・ジルらと並び芯のある活動を展開してきたアーティスト。
よくある〜“ブラジル=オシャレ”なんて取り方をしては本当はお角違いな人なのです。
政治的一面と共に、ジョルジ・ベンなどと並ぶサウンド面の革新的さも魅力です。




しかし〜今回の僕の記事で取り上げたいのは…カエターノ・ヴェローゾその人ではなく、
ブラジル系かじり始めの頃〜やたら彼と間違えた…マルコス・ヴァーリMarcos Valle。


この二人の違いが何故か〜なかなか覚えられなかったのがとにかく印象的なのです(笑)。
今でも僕は〜どちらかの名前が出るたびにアタマで確認してたりします(バカ)。


数年前〜70年代モノが日本でプッシュされたマルコス・ヴァーリですが、
僕にとっては…なんと言ってもまずコレでしょ、『Samba '68』。
なんでコレが推しでないのか意味不明ですよ。
実際有名作だし、僕の中で“他はいらない級”のダントツ名盤なんですけどね。
アストラッド・ジルベルトが取り上げた「So Nice (Summer Samba)」や、
セルジオ・メンデスに取り上げられた「Chup Chup,I Got Away」を含む米国進出盤。


なんか…僕は〜多くのブラジル系ミュージシャン作品において、実は、
「純ブラジル」よりも「アメリカ進出盤」系の方が好きなんですよね。
アメリカ進出の時点で加工された“何か”がストレンジでいいのかも。
アントニオ・カルロス・ジョビン作品のクラウス・オガーマン編曲のクールなタッチや、
セルメンにおける〜デイヴ・グルーシンの過剰なアレンジの異常さとかに反応するんです。
“まがいもの”は…軽視される場合も多く〜、実際適当なものも多いのは事実なのですが、
その中にも…時々、オリジナルには無い魅力も加味されたりする場合もあるので油断は禁物です。


とにかく『Samba '68』は〜当時の奥様アナマリアとのデュエットも小粋でオシャレな一品。
そして、オシャレであるけど、…オシャレの範疇飛び出す名盤でもあるのですよ。
ブラジル本国作品からのベスト的色合いも含まれる粒揃いのナンバーがとにかく魅力です。
そしてサウンド。確かにオシャレ。だけどどこか、限りなくヘンです。それがたまらない。
“オシャレだけで終わるもの”と、“オシャレだけで終われないもの”の間には、
一見では似ていても…、実はたいへんな違いが隠れたりしている事が判ります。
試聴サイト挙げておきます。まずは「Crickets Sing For Anamaria」あたりから聴いてみてね。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=747166


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